犬猫 腎臓 各種検査で異常値が出た時点での機能低下割合について

腎臓はとても大切な臓器です。尿の生成やホルモンの合成・分泌に携わり、体にとって重要な働きを担っています。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

犬猫 尿生成だけ? 意外と知られていない腎臓の働き 腎機能を説明します

2017年12月30日

ワンちゃん・ネコちゃんの死因ベスト3に何十年もの間、腎臓病が入り続けており、このことからも腎臓が病気になる怖さがわかると思います。

近藤
腎臓の健康を守る為に色々と努力、工夫がされて来ましたが腎臓は「沈黙の臓器」の異名を持つほど機能が落ちてもそれを見つけることが困難と言われています。

検査で異常が見つかりにくく、見つかったときにはかなり進んでいる。症状も同じでかなり進んでから出ないと出て来ません。

近藤
つまり「元気だから」とか「検査して問題なかったから」といって油断ができないということなのです。

西洋医学を中心に、検査で異常が見つかるタイミングが、どれだけの早期に腎臓病を見つけられているのかを説明していきます。

目次

BUN(尿素窒素) Cre(クレアチニン)

血液検査の項目です。

一般的な生化学検査なので健康診断で測定する病院がほとんどです。これらが上昇するのは腎機能の75%が低下してからと言われています。

尿比重

尿検査の項目で尿の濃さを見ます。

こちらも尿さえ採取できれば気軽にできる検査です。腎臓の働きとして尿生成があるわけですが正常であれば生成される尿は濃く、機能が低下してくると尿が薄くなります

尿比重が低下するのは、腎機能が66%失われてからと言われています。

SDMA(対称性ジメチルアルギニン)

こちらも血液検査の項目ですが、比較的最近になって登場したものです。現時点ではほとんど全てが院内ではなく外注検査になるので結果が出るまでに時間がかかります。

こちらは腎臓の機能が40%、早ければ25%失われた状態でも異常値として引っかかってくると言われています。

大きさ 形態

エコー検査やレントゲン検査でチェックできます。

腎臓の大きさが体格に見合っているか、形や内部構造は正常か、左右差はないか、などを診ていきます。

これらの異常が、血液や尿による検査で異常がない時点で見つかった場合、のちに血液や尿で異常が出ることが予想されるので、かなりの早期発見と言えると思います。

ただ、このような異常が見つかるのは稀で多くの子で画像検査は正常です。

東洋医学

性格や姿勢、口腔内の状態、肉球の状態などから機能低下する前から腎臓の弱りを見つけます。

近藤
西洋医学からするとどれも不思議な項目にはなりますが、個人的には一番早期、というか未病の状態に見つけられると感じています。

例えば怖がりさんや歯石が付きやすい子、骨、関節疾患を持っている子は腎の弱りが疑われ、健康なうちからケアしていく必要があると言われています。

まとめ

BUN、Cre上昇→腎機能75%喪失で見られる
尿比重低下→腎機能66%喪失で見られる
SDMA上昇→腎機能40%喪失で見られる

この他、画像検査や東洋医学的な診断など色々と腎臓の健康を見ていく方法があります。

たとえ健康であっても毎年の血液検査はもちろんのこと、数年に一度はエコーやレントゲンなど画像を含めた全体的な検査をすることをお勧めします。

近藤
またもし機会があれば東洋医学などをされている先生を受診されるのも個人的にはオススメします。興味のある方はもちろん私に相談していただいても結構ですよ☆

出来る事をして大切な我が子を守ってあげましょう。

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