目次
原尿と尿の関係性
尿は腎臓で作られます。
尿は最初から体外に排泄される形で作られるのではなく、まずは原尿と呼ばれる未完成な形で作られます。
原尿は血漿(血液の液体成分)とほとんど一緒で、腎臓に送られてくる血液から赤血球や白血球などの血球成分のほか、アルブミンなど分子の大きなタンパク質などを取り除いただけで作られます。
血液=血漿+血球(赤血球+白血球+血小板の細胞成分)
原尿=血漿−大きいタンパク質
※原尿に含まれるもの:水、糖、アンモニア、尿素、クレアチニン、アミノ酸、ビタミン、ナトリウムやカリウムなどのイオン
尿比重とは
尿比重は尿の水分と水分以外の比率を表すものです。
尿中に水が多い →尿比重は低い(尿が薄い)
原尿は血漿からほぼ手を加えていないため、原尿と血漿の比重はほぼ同じです。原尿中には体に残しておきたい成分もたくさん含まれています。
腎臓はこの原尿から体に必要なもの(水分や糖など)を吸収します。この必要なものの回収作業が終わってできたものが尿と呼ばれるものなのです。
尿比重の基準値
低張尿 1.001-1.007 血漿よりも薄い
等張尿 1.008-1.012 血漿と同じ
濃縮尿 1.013-1.029 最小限でも濃縮されている
高張尿 犬>1.030
猫>1.035 十分に濃縮されている
尿比重の捉え方
一般的に
尿生成における腎臓の働きとは原尿→尿へ変化させることを意味します。
尿比重だけを見た場合、比重が血漿と同じで変化していない等張尿は、腎臓が働いていないと判断します。
等張尿→腎臓が働いていない
それ以外→腎臓が働いている
と判断します。
こんな声が聞こえてきそうですが、等張尿である原尿から何かしらの手が加えられているからこその低張尿だという考えです。
正常ではありませんが、腎臓は働いていると考えます。でもほぼ正常な働きはしていないので私的には低張尿も腎機能なしと心の中で考えてはいます。
個人的に
以上のことから、尿比重が高い・濃縮されていることが腎機能があること→いい事のように捉えられがちで、尿が濃すぎることに警笛を鳴らす先生は少ないように思います。
たとえば、尿結石が見つかったので尿検査をした場合
とこんな感じです。でも、
とすごく疑問に思います。水をいっぱい飲めば薄めの尿になりますしあまり飲まないと濃くなります。これは日頃の生活で飼い主様が感じていることだと思いますが、動物たちでも一緒の現象です。
尿検査でいつも基準値を振り切っている(1.040などの数字が出ない)場合や、見た目の尿がいつも真っ黄色の場合は、先生に何も言われなくても少し飲水量に意識を向けて見てください☆
まとめ
低張尿 1.001-1.007 腎臓は不十分だが働いている
等張尿 1.008-1.012 腎臓は働いていない
濃縮尿 1.013-1.029 脱水していないのであれば大丈夫
高張尿 犬>1.030
猫>1.035 飲水量が不足していないかチェックしてみる
施術してもらって、本当によかったです。
いろいろな不安な事を相談する事ができて
よかったです。これからもよろしくお願いします。メールアドレスお知らせがてら、コメント入れさせてもらいました。
松井様
こちらこそ先日はどうもありがとうございました。
僕の方もしっかりと診させていただけてよかったです。
アドレスもありがとうございます。
これからもどうぞよろしくお願いします。